『わが教え子、ヒトラー』

ヒトラーやナチスを嗤う! スゴイ映画をご紹介します。

【あらすじ】
1944年12月、ザクセンハウゼン強制収容所にいたユダヤ人の元俳優グリュンバウムは、総統官邸に呼び出され、ヒトラーに発声法などを指導するように命じられた。このころ、ナチス・ドイツ軍は劣勢が続き、ヒトラーは自信を失っていた。宣伝大臣ゲッペルスは、ヒトラーに昔の威信を取り戻させようと、あえてヒトラーが嫌うユダヤ人を指導者に選んだのだった。もしヒトラーが自信を取り戻せば、同胞のユダヤ人を苦しめることになる……グリュンバウムは苦悩しながらも、ヒトラーの指導をはじめる。

【感想】
 ナチスやヒトラーを描いた映画で、こんなに笑えるなんて、思いませんでした。例えば、グリュンバウムを収容所から移送する手続きをするために、何枚もの書類に何回もスタンプを押す場面があるのですが、官僚主義的なドイツ人の様子を非常に滑稽に描いていて、笑わずにはいられませんでした。また、自信をなくして気弱になっているヒトラーが、子供のように駄々をこねて愛人や側近を困らせるシーンなども、コメディータッチで描かれているので、ヒトラーが「だらしない唯のオジサン」に見えます。
 ヒトラーを人間的に描くことに対し、各方面から批判が出たようですが、ユダヤ人監督のダニー・レヴィは、「敢えてヒトラーを普通の人に描くことによって、ドイツ社会そのものにナチスを生む素地があったことを訴えたかった」と言っていたそうです。(この監督の話は、2008年9月24日付の日本経済新聞「フォーカス」欄に紹介されていました。)
 確かに、この映画を観た後は、なぜこの冴えない男をドイツ人たちは支持したのだろう、と思いました。『ヒトラーを支持したドイツ国民』という本があるので、そのうち読んでみようと思います。(また積読リストが増えてしまいます…)

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