『太陽に恋して』2000/ドイツ/100分

ファティ・アキン監督と、ドイツの俳優モーリッツ・ブライプトロイの魅力が満載の、さわやかな映画をご紹介します。

【あらすじ】
ハンブルクで教育実習生をしているダニエル(M.ブライプトロイ)は、生徒たちからバカにされ、恋人もできず、周囲からはつまらない男と思われていた。しかし、そんな彼のことを密かに憧れている女性がいた。名前はユーリ。ユーリはダニエルに接近しようと試みるが、彼は美しいトルコ人女性メルクに一目惚れし、トルコに帰る彼女を追って行ってしまう。
失意のユーリは旅に出ようと決意し、ヒッチハイクをすると、止まった車の運転席には、イスタンブールに向かうダニエルが乗っていた。そして二人の奇妙な旅が始まる……

【感想】
見ていて心地よい映画でした。
ダニエルとユーリは、旅をする中で、さまざまな人たちに出会い、トラブルに巻き込まれます。乗っていた車が壊れたり、人に騙されたりしますし、怪しい人たちもたくさん出てきます。でも、どんな登場人物も根っからの悪人ではなく、どこか憎めないキャラクターとして描かれているので、さわやかに感じられました。残虐な場面も卑猥な場面もなく、大人の愛を描いたメルヘンチックな物語です。

ひとつ、忘れられないシーンがあります。
主人公がドイツからトルコに行く過程のとある国で、わかれ道が出てきて、どちらに進めばよいのか分からなくなる場面が出てきます。そこに突然標識が現れ、一方はドイツを、一方はトルコを指し、主人公が迷いに迷うのです。この部分は、トルコ系ドイツ人の監督の感情が現れた、印象に残るシーンでした。

恋愛ロードムービーって退屈かな、と偏見を持っていたのですが、最後まで引き込まれましたし、美しい余韻の残る作品でした。

余談ですが、映画にはアキン監督がなかなかユニークな役で出てきます。お見逃しなく!

画像


2000/ドイツ/100分
監督・脚本:ファティ・アキン
出演:
モーリッツ・ブライブトロイ(『es』『アグネスと彼の兄弟』『素粒子』『ラン・ローラ・ラン』)
クリスティアーネ・パウル
マフメット・クルトゥルス
イディル・ユネル

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