『どろぼうの神さま』

ドイツのベストセラー作家、コルネーリア・フンケが書いた、子供から大人まで楽しめるファンタジー小説をご紹介します。

【あらすじ】
ハンブルクに住む兄弟プロスパーとボーは、親の死を機に、弟のボーだけが叔母夫婦に引き取られることになってしまった。二人は離れ離れになりたくなかったので、むかし母が話してくれた夢の街ヴェネチアへと逃げ出した。身寄りのない兄弟は、使われていない映画館で共同生活をしていた三人のみなしごたちと出会い、一緒に暮らし始める。子供たちだけの生活は楽しかった。みんなお金を持っていなかったが、暮らしは、「どろぼうの神さま」を名乗る少年スキピオが、金持ちの家から高価な品を盗んでは古物商に売って支えてくれた。しかし、子供たちの自由な生活がくずれはじめた。叔母夫婦に雇われた探偵ヴィクトールがボーを探し始めたのだ。さらに、スキピオにも大きな秘密が隠されていた。ボーは連れ去られてしまうのか? そしてスキピオは……?

【感想】
物語はテンポよく進んでいくので、読み始めると止まらなくなります。弱き者たちを助ける「どろぼうの神さま」スキピオのかっこよさにウットリし、ボーが探偵や叔母に追いかけられるとハラハラし、スキピオの秘密に迫る場面では胸がドキドキします。
この物語に登場する子供たちは、自由で、強くて、仲間を大切にします。でも、そんな子供をだまして丸め込もうと考える、ズルイ大人たちも出てきます。大人になるって、いったいどういうことなのだろう?と本書は問いかけてきます。読者対象は十歳から、となっていますが、子供も大人も楽しめる作品です。

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