『ショコラーデ』1998/ドイツ/107分

『わが教え子、ヒトラー』の監督、ダニー・レヴィが、監督、脚本と主演を兼任した、見ごたえのある映画をご紹介します。

【あらすじ】
舞台は1990年代後半のニューヨーク。ドイツ系ユダヤ人のデイビッド(ダニー・レヴィ)は、母親の誕生日を親族で祝おうと準備をしていた。しかしその矢先、母はホテルで瀕死の状態で発見された。
母は死ぬ前、ドイツで生き別れになった自分の父親のことを調べていた。デイビッドの祖父母はドイツで生活していたのだが、1941年にナチスに連行され、当時幼かった母だけ間一髪で逃げだし、アメリカに渡っていた。
自分の父親の消息を探し始めた途端に亡くなった母。死の真相を探ろうとするデイビッドは、瀕死の母をホテルで発見したユダヤ人女性リナに協力を求める。やがて、デイビッドとリナは互いに惹かれていくが、彼女は大きな秘密を隠していた……。

【感想】
この映画は、衝撃的な実話をもとに、ダニー・レヴィと、リナ役の主演女性マリア・シュラーダーが共同で脚本を書いた話題作です。本国ドイツでは1998年に公開され、日本では2004年2月に劇場公開されました。

映画の冒頭は、大火事のシーンから始まります。(ドイツのネオナチが、ユダヤ人の経営するチョコレート工場に火をつけた、という設定です。)このドイツで起きた放火事件がきっかけとなり、アメリカで平和に暮らしていたデイビッドとリナの人生が大きく動き始めます。

デイビッドもリナも、戦後に生まれ育った世代で、暗い過去の歴史とは関係のない世界で生きていました。しかし、ユダヤ人である二人の生い立ちには、恐ろしい事実が隠されていました。

ナチスの時代から現代まで続くユダヤ人の苦しみを背景に、男女の愛と悲しい過去を描いたラブ・サスペンスで、見て損のない作品です。

ちなみに、原題はドイツ語で”MESCHUGGE”(狂った、頭のいかれた)。英語版のタイトルは”THE GIRAFFE”(キリン)。英題に込められた意味は、映画を最後まで見れば分かります。
邦題は、チョコレートを意味するドイツ語”Schokolade”をそのままカタカナにしただけ。タイトルだけみると、甘くせつないラブストーリーなのかと勘違いしてしまいそうで、映画のイメージにそぐわないと思いました。日本では2月14日に劇場公開されたので、バレンタインデーに合わせて、こんなタイトルを付けたのでしょうか?

画像


1998/ドイツ/107分
監督・脚本: ダニー・レヴィ
脚本: マリア・シュラーダー
出演:
マリア・シュラーダー
ダニー・レヴィ (『わが教え子、ヒトラー』『何でもツッカー!』)


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